日本で建てられる木造一戸建ての多くが、木造軸組工法という伝統的な工法が用いられています。木造軸組工法は木の柱と梁で支えます。伝統工法では太い木材を使って丈夫な一戸建てを建てていましたが、木造軸組工法では木材の太さを抑えて筋違いを入れる、接合部に釘や金具を使うことで、高い強度を実現します。木材軸組工法は設計の自由度が高いです。
2階建てまでならば法律による制限はありません。壁を構造として考えることなく、広いリビングを設けることも可能です。リフォームで間取りを大きく変更するなど、大規模で行うことができます。また大きな窓やドアなど開口部を大きく取れば、明るくて開放的な住宅になります。
一方で木造軸組工法の一戸建ては、工期が長いです。柱や梁の組み合わせに時間がかかるので、ある程度工期を長く予想した方が良いです。工期が長くなる分、職人の人件費がかかり費用の負担は大きくなります。材料費も高いので、お金がかかる工法です。
また設計士や職人の経験や技術に仕上がりが左右されます。木造軸組工法は取り扱う工務店が多いので、優良なところもあれば悪質な場合もあります。良い建築士や工務店と契約することが理想ですが、欠陥工事や欠陥住宅の恐れがあります。費用を抑えるあまり、実績や評判、信頼性を後回しにすると、後になって高い修繕費が必要となりかえって高額な費用がかかります。
木造軸組工法は日本の風土に合った工法なので、こだわりの木造一戸建てを持ちたい人の適しています。