一戸建ては、二階建てが大半です。一階建ては、よほど敷地が広ければ別ですが、充分な部屋数を確保することができません。三階建てなら部屋数を多くできますが、規制によって困難な場合が多いですし、建設コストが高くなることや、地盤の問題もあります。高さ制限が最も厳しい第一種低層住居専用地域には、ほとんど三階建ての一戸建てはありません。
高さ制限は10メートルですので三階建ても不可能ではないのですが、建ぺい率と容積率の制限がありますので、事実上難しいでしょう。三階建ての一戸建てが建てられるケースとは、商業地域や近隣商業地域に指定されているエリアです。建物の制限は緩いですが、駅前の繁華街など、地価が高いエリアが多いので、広い土地を購入してゆったりとした間取りの二階建てを建てる、ということが難しい地域です。60坪、70坪の土地があれば、一般的な二階建てを充分に建設できますが、30坪以下となると、二階建てでは充分な部屋数を確保することができません。
そこで、三階建てにして居住スペースを確保するわけです。こういった地域は建物の制限が緩いので、三階建てにすることも問題ありません。但し狭い土地に細長い建物を建てるわけですから、階段が急になり、生活も不便になることは否めません。ホームエレベーターを設置する方法もありますが、維持費がかかります。
どうしても利便性が良い場所に一戸建てを持ちたい、という人が選ぶ手段です。いろいろと弱点はありますが、利便性が良い場所に土地を持つことになりますので、資産価値は高いです。